[25時、ナイトコードで。「余花にみとれて (ft. MEIKO)」歌詞]
私たちが思うよりも
この世界は優しくないから
せめて私くらいはあなたの
そばに いたかったんだ
ザラついた手触りの言葉で
あなたのこと汚した私は
妙に目にしみる茜色に
縫い付けられたままで
動けないままで
きつく抱きしめて くしゃくしゃになった
あなたの孤独を見つけたのに
もう傷つける場所もないあなたの心臓が
切なくなるくらい柔らかく音を立てて
酷く膿(う)んだ傷を押さえながら
それでもあなたは笑っていたのでしょう
それがどうしようもなく嫌なのです
せめて私の前では泣いてほしいのに
ボクたちが息をする世界は
もうとっくに壊れていたけど
それでもあなたと見たその色は
ただあまりにも美しかったんだ
あぁ
歩き方を忘れた私たちは
どこまで行(ゆ)けるのかな
どこにも行きたくないのなら
それでもいいよ
ここで話をしようか
何も話したくないなら
ここから見える景色を見ていよう
なにも見たくないのなら
ずっとこのまま
ふたり目を閉じていようよ
あなたが いればいいよ
その躰(からだ)の真ん中で軋(きし)んで割れそうな
噛み殺した声が 聞こえて走り出した
私が今すぐ そばに行(ゆ)くから
あなたはあなたのままで待っていて
その指先が体温(ねつ)が触れた ボクの心臓は
隠せないくらいにあなたへと音を立てて
酷く爛(ただ)れて濁っていた空さえ
切なくなるくらい透き通って見えた
私たちの心臓が 音を立てて
重なるくらい 近づいたなら
壊れたままで進んで行(ゆ)く 世界の中
それでもふたりで 息をしている